プロフェッショナルとして、
ずっと製品の成長に寄り添える喜びがある。

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先輩たちのキャリアパス

CAREER PATH

技術開発部

理工学部 物理学科 卒業/1994年4月入社

CAREER PATH

キャリアパス

  • 1STCAREER

    技術開発

「何か一つの分野に特化して、そのプロフェッショナルとして活躍する」という“技術屋”をめざす学生たちにとっては、イメージしやすいキャリア像を描いてきた。入社以来、火災感知器の開発に関わり、多様性に富んだチャレンジングな場で新製品の開発に挑み続けている。

先輩社員の写真

EPISODE.1

時代は「光」へ。
時流に乗って滑り出した技術者としてのキャリア。

入社して以来ずっと、火災を見つける「火災感知器」の開発に携わっています。火災を見つける方法はいくつかあるのですが、昔は「煙を感知する」か「熱を感知する」か、二者択一なところがありました。ところが、私が入社する少し前、「光」を検出することで火災を感知する機器が規格化されました。感知器の開発の歴史において、まさに新たなフェーズへと移行しているタイミングで入社することができたので、すぐに「赤外線式の感知器の開発チーム」に配属となり、開発者としての一歩を踏み出します。
キャリアは時流に後押しされるように滑り出しましたが、一方、開発はなかなか思うように進みません。しかも、当時主流であった紫外線式よりもどうしても値段が高くなってしまうというマイナス要素もありました。感知の信頼性を上げることで付加価値とし、なんとか販売までこぎつけることができました。

EPISODE.2

商品説明から、製品化まで。
すべてを見届けることができた幸せ。

入社5年目の頃、製鉄所から「オイルミストが充満する過酷な場所に感知器を設置したい」という要望を受けました。製鉄所では大型のモーターを使って鉄板を延ばす工程があるのですが、その際、多量のオイルミストが発生し、これが火災の原因となります。一方でオイルミストが付着した感知器は感度を低下させてしまうために、火災を正確に感知することができなくなります。「“光”を感知する感知器に、“汚れ”を感知する機能を付加できないか!?」というのが、最初のお話。まだまだ駆け出しの商品ですから、営業も知識が乏しいということで、私にお鉢が回ってきました。こんな若造が説明していいのだろうか、という気持ちも正直ありました。でも、とても興味を示してくださり、「これはできないのか?」「こんなことができるとうれしい」と話が膨らみ、一大プロジェクトになりました。
販売に至るまでは丸三年。お客様から直に要望を伺うことから始まり、無事、お客様の手元に届けることができた、開発者冥利に尽きるプロジェクトとなりました。

CAREER STEP

1994

技術開発部に配属

光による炎感知器、とくに赤外線式の感知器の開発に携わる。まだまだ国内においては規格化されてから歴史が浅く、社内では市民権を得られていなかったため、反対に小回りが効いたと振り返る。製品提案から不具合調査まで、一手に担うことができたことは、その後のキャリアの強みとなって自身を支えた。

2000

主任に昇進

プロジェクトのリーダーを任されることも多くなり、数々の製品に関わった。キャリアを通じて印象深い開発の一つが、エピソードにもあげた「超高感度煙センサー」。毎日大利根実験センターに通って開発に集中する日々。2年という月日がかかり、何度もトラブルに見舞われたが、仲間の協力と応援もあって無事、製品化を果たした。

2014

主席技師(課長)に昇進

現在、掲げている目標は「モノづくりにずっと関わり続けること。そして、ヒトづくりに注力すること」。チームのリーダーとして、先陣を切ってぐいぐい周りを引っ張っていく存在には、性格的になれそうにない。一人ひとりがのびのびと能力を高められるように、ともに手を携えて切磋琢磨しながら成長できればと考えている。

EPISODE.3

苦労もあった。
それでも前を向けたのは、みんなのおかげ。

成功体験もあれば、苦い思いをしたプロジェクトも、もちろんあります。
2000年頃開発を担当した「超高感度煙センサー」です。もともとニッタンは海外製品のOEM販売をしていましたが、その製品は評判があまりよろしくない。そのため、後継機の開発プロジェクトが立ち上がり、なんとその要求スペックが10年間保証できるような製品をつくれないかというものでした。一般的な煙センサーはLEDなどを使うのですが、超高感度煙センサーはレーザーを使います。レーザーは寿命の短い部品と言われ、一つひとつがとても扱いが難しくて、しかもレーザーを扱った経験がありませんでしたから……。
埼玉県にある実験センターに足繁く通い、なんとか製品化にこぎつけたのですが、量産する際に不具合が出てしまって、さあ困った。正直、てんてこ舞いだったのですが、みんながみんな「サポートするぞ!」とひと肌脱いでくれ、実際に何人かチームに加わってサポートもしてくれました。なんとか無事、納品できたのはみんなのおかげ。助けられっぱなしだったなあ、なんて思い出しますが、感謝しかないですね。

EPISODE.4

包括的な提案をめざすニッタンだから、
チャレンジングな開発に関われる。

現在は、プレイングマネージャーとしてチームを率いています。……とはいうものの、自分で手を動かす方が好きな人間なので、マネジメントについてはまだまだこれからです。
メインのプロジェクトは、若かりしあの頃に開発した、とある製品の後継機。何十年と時を経て、またその最新機種の開発に携われることは、本当に光栄なことだと思います。「一つの分野を突き詰めることができる」という働き方にもとてもやりがいを感じています。
また、後継機開発といっても、「常に“Something New”を考えよう」という部門方針の下、市場が何を求めているのか?目指すべき防災の形とはどんなものか?ということを、次代を担う社員とともに模索しながら、新たなモノづくりに挑める環境は、防災における総合的な提案をめざしているニッタンだから用意できるのだと思っています。

先輩社員の写真

PERSONAL CHART

入社後に手に入れた専門知識・技術

入社前と現在を比べると、同じバランスでぐんと大きく広がったイメージです。「人間的に大きくなれた」という実感が、そのままチャートの結果にも現れました。全体で見ると「専門知識」が最上位であり、「スピード」は「リーダーシップ」と同点で最下位。どちらかというとグイグイ引っ張るタイプじゃないので、“リーダーシップ”は今の課題ですね。

  • 入社前
  • 入社後
先輩社員の写真

MESSAGE FOR STUDENTS

ニッタンは火災から「人の命を守る」「財産を守る」会社です。これは決して大げさな話ではありません。実際に多くの人の命を救ってきました。地味な会社と感じられるかもしれませんが、社会貢献度は抜群。大志を持って入社してほしいと思います。